夏、海や川、山のレジャー先でなんかチクっとする。小さな虫にかまれた。
数日後、想像を絶する痒みに襲われた!どうしたらいいの!?
実はそれ、吸血昆虫「ヌカカ」のしわざです。あちこちにいる蚊なんて足元に及ばないほどの痒みをもたらします。
釣り、海水浴、川遊び、キャンプ、シュノーケリングなど、夏はヌカカに刺される危険がいっぱい!
この記事では、夏のレジャーでしっかり対策しておきたい「ヌカカ」について紹介します。
目次
ヌカカとは:生態と生息地
ヌカカとは、海辺やキャンプ場、山や川で生息している吸血昆虫。
見た目はゴマのような小さなコバエ。音もたてずに飛んできて、そっと皮膚にとまり血を吸っている。ヌカカが活発になるのは春から秋にかけて。日本中どこにでもいます。ちょうど夏のレジャーシーズンにあたる時期。都会ではあまり見かけず、どちらかというと自然が多い場所に生息しています。チクっとして「なんか痛いな」と思うと、足元がヌカカだらけ!なんてことも多々あります。
引用:wikimedia
ヌカカを知らなかったら、最初は虫にかまれているなんて気づかないくらい。小さくて、存在感のない虫です。だけど、その威力は蚊も足元に及ばない力があります。
ヌカカの威力:眠れないほど痒い!蚊が足元にも及ばない痒み
噛まれるとすぐ痒みを感じる蚊とは違って、ヌカカは数日~数週間にかけ痒みを感じるようになります。しかも蚊の何倍もかゆい!しつこくかゆい!!ヌカカにかまれるまで、蚊にかまれて痒い痒いいってた自分が小さく見える。
掻いても掻いても痒みが収まらず、掻けばかくほど痒くなる。人によっては市販のかゆみ止めが効かないほど痒いんです。ヌカカの特徴は、小さなからだ。服や髪をすり抜けて、その下の皮膚から吸血することもあり、噛まれる場所が広範囲・多数になることもよくあるのです。
ヌカカの症状:写真でわかるしつこい腫れ・発赤・痒み
ヌカカにかまれると、数日間以上発赤や腫れに悩まされます。
人によって個人差があったり、時期や炎症ぐあいによって症状はかわりますが、かまれた位置を中心に腫れ上がったり、赤くなったりします。
ヌカカの怖さ:そのうち治るは危険!とびひや感染症に発展することも
ヌカカを普通の蚊に噛まれたくらいに思って、放置しておくと大変なことになることがあります。
かゆくてかきむしった結果、傷口から感染してあちこちに菌がとびちる「とびひ」や、傷口にウイルスが入って慢性化する「ウイルス性イボ」などの原因になることもあるのです。
特に子どもはおとな以上に「不快感」なことに敏感。大人でも辛いヌカカの痒み、小さな子どもだとなおさら。痒くて眠れず大泣きすることもあるでしょう。掻きむしってしまうことは当然。感染がよく起こる保育園や幼稚園、学校で傷口からさらに感染を起こし、とびひやウイルス感染などの起こすこともあるのです。
ヌカカ対策は、「予防」と「早期対応」が肝心。掻かないよう、ひどくならないよう対策することが大事なのです。
ヌカカ対策:早期対応
医療機関を受診
ヌカカは普通の蚊やダニはくらべものにならないくらい、やっかいな虫。
ヌカカに刺されたら、自己対策で負わさせず、とりあえず医療機関を受診するのがベスト。
その人の皮膚にあった軟膏薬やかゆみ止めの内服薬を処方してくれたりします。
市販のかゆみ止めで対策
時間帯や曜日によってすぐ医療機関を受けられないときは、市販のかゆみ止めで対策します。
寝ている間にも痒くなることがあるので、就寝時まくらもとに置いておきましょう。
クーリングして痒みを抑える
ヌカカにかまれて痒みが強くなってきたときは、冷たい氷等でクーリングすると痒みが引いていきます。かきむしってしまうのを予防するのに効果的です。
噛まれた部分を刺激しないように!
噛まれた部分は、蒸れたり、服がこすれたりすることで、さらに痒みが増していくことがあります。
なにがあっても掻かない!
痒みを掻いて解決するのは一番「×」。
皮膚トラブルも増えますし、痒みが増していくだけ。
ヌカカのようにしつこい痒みがあるときは特に、痒みを掻く以外のことで対応していくことが大切です。
ヌカカ対策:ヌカカの予防
ヌカカのひどい被害にあわないためには、まず「予防策」が大切です。
子どもとレジャー先に行くときは、十分な準備をしていってあげましょう。
防虫服
ヌカカは服の隙間から潜り込んで血を吸うことがあります。しっかり密封された防虫用の服があると効果的。子供用の防虫服が売っているのでぜひチェックしてみて。
パパやママ、中学生以上なら、着る防虫+UVカット・スコーロン の防虫服がおすすめ。TEIJINとアース製薬がコラボして作った防虫効果の高い製品です。
海水浴やキャンプ、釣りなど夏のあらゆるレジャーに使えます。
虫よけを必ず持参
ヌカカはジエチルトルアミド(ディート)を含有した虫よけが効果的。(参考1)
ディードを含有した虫よけ製品はたくさんあります。
ただし、生後6か月以下の赤ちゃん等の場合、ディートを含む製品の使用はすすめられていません。
赤ちゃん用のディートフリーの防虫剤もあります。
お出かけが多いファミリーなら、夏の虫よけグッズはストックを持っとくくらいでも◎。いざ急に山奥で海辺で虫よけがなくなっても、薬局がそうそうないですから。海辺でヌカカに噛まれまくって、すぐに虫よけに塗ったらその後はヌカカがよってきませんでした。やっぱり効果があるんですね。
ヌカカに狙われたら子どもがとてもかわいそうな思いをするので、ぜひ虫よけは持っていくようにしましょう。
アウトドア 蚊取り線香
アウトドア先で便利なのが、「吊り下げ式の蚊取り線香」。
あちこち移動するときでも腰にぶらさげておいたらOKだし、移動しなくなったら地面に置いたらいい。
夏のレジャーは要注意!ヌカカ対策をしっかりして、楽しい夏を過ごしましょう!
夏のレジャーは楽しい反面、危険やトラブルがたくさん潜んでいます。害虫被害もそのひとつ。せっかくの楽しいレジャーが、帰ってから痒くて痒くてもういやだ!ってなってしまっては元も子もない。楽しい旅行も台無しですね。
レジャーをトラブルなく楽しむためには、予防と対策が大切です。
ヌカカは夏のレジャーの大敵。ひどい場合は、全身あちこちかまれてしまうので、子どもが被害にあうのはとてもかわいそうなことになります。
参考