そろそろ子どもも幼稚園か保育園に通う年頃・・
- 幼稚園と保育園、どっちがいいの?
- 幼稚園と保育園、どう違うの?
- 認定こども園ってなに?
これからお子さんが幼稚園や保育園に通い出す年齢のママのために、
幼稚園・保育園・認定こども園の違いを表にしてわかりやすく解説。
子どもの通う施設選びに役立ちます。
目次
幼稚園と保育園、何が違うの?
幼稚園と保育園は、そもそもその根拠法から違います。
保育園は児童福祉法が根拠法であるのに対し、幼稚園は学校教育法に基づきます。
根拠法が違うため、教師はもちろん教育制度や設備、教育時間などにも違いがでてきます。根本的な施設のルールや目的が違うので、似ているようで教育方針や保育時間、設備などさまざまな点から違いがあるのです。
最近では、保育園不足を背景に、幼稚園と保育園の機能を併せ持つ認定こども園が設立されるようになりました。認定こども園は改正認定こども園法に基づいた、新しいかたちの施設も出てきました。
幼稚園と保育園、その両方の機能を併せ持った認定保育園の違いを見ていきます。
保育園と幼稚園、認定こども園を一覧表で徹底比較
わかりやすいよう、保育園・幼稚園、認定こども園の違いを一覧表で表示しています。
幼稚園 | 認定こども園 | 保育園 | |
根拠法 | 学校教育法 | 改正認定こども園法 | 児童福祉法 |
目的 | 幼児を教育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助 長すること(学校教育法第22条) | 幼稚園及び保育所等における小学校就学前の子どもに対する教育及び保育並びに保護者に対する子育て支援を総 合的に提供 | 日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又 は幼児を保育すること(児童福祉法第39条) |
対象年齢 | 3~5歳 | 0~5歳 | 0~5歳 |
預かり時間 | 原則4時間 (預かり保育を行っている幼稚園もあり) |
4~11時間 | 原則8時間 |
費用 | 年間247000円~472000円程。各幼稚園の設置者(学校法人、自治体等)が決定。 保育料は幼稚園に納付する。 設置者によりその費用は差異あり。私立幼稚園の在園児の保護者には就園奨励費等の補助金が支給される制度がほとんどの自治体に設けられている。 | 収入に応じて変動。利用時間をふまえ設置者が決定。 | 保護者の収入に応じて市町村長が決定。 保育料は市町村に納める。 |
先生の免許 | 幼稚園経論 | 0歳から2歳児は保育士資格、3歳から5歳児は両資格併有が望ましい。当分の間は、どちらか一方の資格で可。 | 保育士 |
所管 | 文部科学省 | 文部科学省・厚生労働省 | 厚生労働省 |
入所しやすさ | ◎ | × | △ |
休職設備 | あり | なし | あり |
入所申込み | 直接、入園を希望する幼稚園に申し込む。 園長が入園を決定するが、希望者が定員を上回る場合等 は抽選等の方法をとる場合もある。 | 原則として、設置者と保護者との直接契約。 ただし、保育所型及び幼保連携型の認定こども園におい ては、保育に欠ける子の認定について、当該保育所から 市町村に申込書が送付され、市町村から施設宛に保育に 欠ける子の通知を行う。 | 市町村は保育に欠ける乳・幼児等を保護者から申込が あったときは保育所において保育しなければならない(児 童福祉法第24条)。 以前は自治体に申込み、自治体が入園する保育園を割り 振っていたが、最近は保護者が直接、入園を希望する保 育園に申し込むことができるようになったところもある。 以前は両親が就労していること等入所の条件が厳密で あったが、最近は条件がいくぶん緩和されてきたようであ る。 |
一学級当たりの幼児数及び 一教員(保育士)当たりの幼児数 |
一学級当たり幼児数/設置基準35人以下(原則)。 実際には3歳児等は20人以下の場合が多く、複数担任を 実施している幼稚園もある。 | 0歳から2歳児に対しては保育所と同様の配置が望ましい。3歳から5歳児は概ね子ども20人から35人に1人。 | 一学級当たり乳幼児数/学級編制基準なし。 一保育士当たりの乳幼児数は児童福祉施設最低基準に よると乳児3人、1歳以上3歳未満児6人、3歳以上4歳未 満児20人、4歳以上児30人。 |
メリット | 施設での教育と家庭での子育てがバランスよく行える。 | 保護者の就労の有無に関わらず、同じ施設に子どもを預けることができる。 保育所型でも学校教育法に基づく教育を受けられ、幼稚 園型でも長時間保育が受けられるので、施設の選択肢が 増える。子 どもが通園していない家庭でも育児相談等の子育て支援 が受けられる。 | 保護者の就労等、長時間の保育を必要とする場合に、その子どもの生活のリズムに添った保育が受けられる。 0歳児から預けることができる。 また、夜間の保育を実施するところもある。 土曜日も保育があり、原則として夏休み等の長期の休みはない。 |
参考
-
-
保育園、何歳から入れる?0歳~2歳入園のメリット
保育園は最短何歳から預けられる?0歳から預けるのはかわいそう?何歳が一番入りやすい?保 ...
保育園と幼稚園、どっちがいいの?メリットデメリットで比較する
保育園と幼稚園、それぞれメリットデメリットもあり、どっちがいいのか判断も難しいところ。保育園と幼稚園、あまり考えずに入所してから後悔しても、転園は子どもの負担も大きい。
メリットデメリット毎に、こどもとパパ・ママにとってどっちが合うか考えてみましょう。
保育園のメリット
長時間預かってくれる
保育園は原則8時間、状況によっては延長保育も対応できる園もあります。また、土曜日も運営していたり、夏休みや春休みなどの長期休みがないため、長時間預かってくれるのは大きなメリット。
働いているママ、子どもがたくさんいるママにとっては、長時間保育はとてもありがたい。
収入に応じて保育料が決まる
保育園の保育料は、基本的に子の親の収入で決まります。
病気や転職などで収入に変化があっても、保育料が大きな負担になりません。
0歳から預けられる
保育園の入所対象年齢は、最小0歳から。
産後も仕事を継続して働きたいママにとっては都合が良い。0歳から預けている場合、子どもにとっても赤ちゃんのときから知っているメンバーなので、人見知りをしなくて済みます。
自立が早い
保育園では、遊び、食事の準備や片づけ、お昼寝の準備等、生活と遊びを中心とした保育が行われます。自分ができることから、自立して行えるように先生たちがサポートしてくれるので、日常生活での自立が早い傾向にあります。
お弁当を作らなくても良いことが多い
保育園には給食設備を設営しなければならない決まりがあります。基本的にはどこの保育園でも、給食設備あり。なので特別な日ではない限り、お弁当を作らなくてもOK。最近はキャラ弁やかわいいお弁当を作るのが流行り。たまになら頑張ることもできますが、毎日の弁当作りは結構負担が大きいので、給食設備が設置されているのはとても助かりますね。
PTA等の親の役割が少ない
保育園の根拠法は、児童福祉法。教育を根本とする学校法が根拠法になる幼稚園とは、そもそも目的が違います。
保育園の目的は、「日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児又 は幼児を保育すること(児童福祉法第39条)」なので、教育熱心なPTA活動は少なめ。PTA活動が苦手、控えたいひとは幼稚園より好都合な環境です。
保育園のデメリット
成長を間近で見ることが出来ない
保育園は保育時間が長い反面、子どもの成長のタイミングを見逃してしまいがち。
初めて歩けるようになった、初めて言葉をしゃべった、等子どもの著しい成長を間近で見られない場面が多々あることも。
親子の時間をとりにくい
保育園は基本的に原則8時間保育。
なにか理由があって親子の時間をゆっくり取りたい時でも、幼稚園と比べると、親子の時間はとりにくい。
ママ友は作りにくい
保育園に子どもを預けているママたちは、基本的にワーキングママ。
子どもを預けてゆっくりお茶をしたり、休日に集まってパーティ、なんてことはそうそうありません。あったとしても必然的に幼稚園より断然付き合いは少なくなります。
地域でママ友を作りたい!っていうひとには、幼稚園のほうが好都合かもしれません。
幼稚園のメリット
親子の時間がたくさんある
幼稚園の保育時間は原則4時間。原則8時間の保育園と比べて4時間の開きがあります。
子ども達は朝から幼稚園にいっても、午後には帰宅。そこからゆっくり親子の時間をとることができます。
学校法に基づく施設のため、夏休み等の長期休みもある。なので、親子でゆっくり過ごせる時間は十分確保できます。
習い事をさせやすい
幼稚園は4時間という短い保育時間のため、習い事をさせやすい環境にあります。午後に帰ってきてそのまま習い事、帰宅して夕飯の準備。夕方帰宅する保育園では少し習い事に力を入れるのは難しいですね。スポーツや英語など、幼少期から慣れさせておきたい技術があるなら、保育園より幼稚園のほうが習い事をさせやすいと言えます。
ママ友を作りやすい
幼稚園に預けに来る子どものママたちは、保育園のママたちと比べて、比較的時間に余裕がある方が多い。基本的に保育園は働いていないと入所すらできませんが、幼稚園にママの労働環境に条件はありません。
生活時間に余裕があって、かつ生活リズムが似ているママが多いので、保育園と比べてママ友は作りやすい。
保護者に上品なひとが多い
決して保育園のママたちが下品という話ではありません。が、保育園と比較して、幼稚園の子ども達は全体的に経済的余裕がある家庭が多いので、雰囲気が保育園と比較して上品なことが多いでしょう。
預かり時間が短い分、子どもの育児に専念できる大人がいる家庭でしか、幼稚園は入所できません。最近では午後以降の預かり保育をしている幼稚園も多くなっていますが、それでも保育園ほど長時間保育はしてくれません。
施設全体的な親のイメージからしても、経済的にゆとりがある、上品な方が多いといえます。
幼稚園のデメリット
長時間預けられない
幼稚園は保育園と対照的に、長時間保育はできません。
こどもが幼稚園に通っている間は、子どもの送り迎えはもちろん、午後の子守をする大人が必要です。
夏休み等の長期休みもあるので、家庭での子守の負担は大きい。
PTA等の親の役割やイベントが多い
幼稚園は学校法に基づいた、教育機関。
保育を中心とする保育園と違って、教育熱心な環境でもあるので、PTAなどの親の働きは盛ん。イベントや集まりも多いので、送り迎え以外の働きが必要になる場面も。
毎日のお弁当作りが大変
幼稚園は設備規則的にも給食設備は不要。基本的にお弁当が主流。おまけに最近のママたちのお弁当は凝っていて、キャラ弁やかわいい手の込んだお弁当が多い。毎日4時間預けるためだけに、お弁当を作るのは大変。
行事が平日に多く、夫婦で参加しにくいことも
幼稚園は基本的に平日がメイン。行事は基本的に土曜日に行われる保育園と違って、幼稚園は行事も平日に行われることが多いです。パパが平日仕事だと、夫婦で行事やイベントに参加するのが難しくなります。
ママ友トラブルが多い
最近はスマホやラインなど、ママ友のネットワークも密になっていて、ママ友トラブルが多発しやすくなっています。幼稚園という時間に余裕があるママが集まる環境だからこそ、人間関係が濃くなって、爪はじきや村八分が起こりやすい。女社会の人間関係が苦手なひとにはとてもストレスフルな環境とも言えます。
幼稚園・保育園・認定こども園の違いから、子どもと家族にあった施設を探す
幼稚園と保育園、その間の機能を持つ認定こども園。
それぞれ特徴とメリットデメリットがあります。
これから子どもが通う施設選びに重要なこと、最低このふたつだけはよく考えて施設を選びましょう。
- 自分の子どもの環境にとってどこが一番いいのか。
- ママ・パパが一番負担なく通わせられるのはどこか。
保育園であっても、幼稚園であっても、
子ども自身に合っていなかったり、パパ、ママにとって通わせることが負担になっていたりするなら、それは家族全体にとってよくないこと。
どこに通わせたい、という思いも大切ですが、
まず自分たちのライフスタイルに一番合っているのは、幼稚園なのか、保育園なのか。という視点を主軸に選べるといいですね。
-
-
年収別【保育園の費用】一覧:保育料はいくら?共働きも計算できる
あなたの保育園料はいくら?ここでは親の年収から予測される保育園料を詳しく解説。共働きで ...
-
-
保育園、何歳から入れる?0歳~2歳入園のメリット
保育園は最短何歳から預けられる?0歳から預けるのはかわいそう?何歳が一番入りやすい?保 ...